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暗い空にまだ星光りがなかったころ

世界には海があり

一つの島があった。

 

島の中央には卵が佇み

静かに空を見ていた。

 

あるとき、卵が割れて、

太陽と月が空に昇った。

 

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本展は1枚の絵のための制作展です。

100号サイズ（162 x 130cm）2枚で1つの作品を描きます。

 

私が制作した言葉による詩をAIに読み込ませ、生成した画像がメインビジュアルに使用している作品です。これはデジタル上にしか存在しないイメージですが、制作展を通して油絵に置き換えます。AIによって描かれたイメージは人間の手によるイメージに置き換わっていきます。この過程は私にとっては詩と絵画の関係性を探る試みでもあります。

 

AIが生成したイメージを忠実に再現する訳ではありません。AIの作り出すイメージは世界に散らばる素材の一つです。生成AIによって作り出されたイメージは実体を持っていないため、大きさも素材の質感もありません。そこに、油彩という素材やキャンバスという大きさを与えると、何が起こるのでしょうか。大きさや質感、重さ、空間と作品の関係、本展ではそうしたものから一つの作品を立ち上げていきます。

 

文: Roy Taro