私の制作のテーマは「日常にひらかれる神話」です。そのモチーフとして翡翠の太陽の世界を描いています。その世界では、黄色い空に青い稲妻が走り、海は翡翠色に燃えています。翡翠の太陽は神話的存在です。神話は昔と変わらずに現代に息づいています。日常に潜む神話を私たちは意識しません。それに気づくことで、私たちの日々は物語化され、新たな意味を持ちます。神話的存在を描くことは、神話を語ることです。都市で日常を送る私たちがアートにふれることは、新しい物語にふれることと同じです。そのとき、私たちは解放されています。作品を通して、新しい物語としての神話を私は表現します。

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「僕は死んだのか。あの月は明るい」アトロは言った。

「月じゃない、太陽さ。月明かりは陽光の残照だ」男は言った。

「太陽?」

「天空で一番明るい星だ」

「僕は太陽を見たことがない」アトロは囁くように言った。

「君と私の世界を隔てるものは、壁とも言えないくらいわずかな厚みでしかない」

男は言った。